魚介類の効果

東洋医学的栄養学   宮下宗三

「おかずには肉を少なくして、魚を多くとりましょう。」

 皆さんご存知の通り、最近は魚食の利点がよく言われており、日本人の誰もが魚を食べる事について何かしらの健康に対する好イメージを持っている事でしょう。

 現代栄養学でもその重要性が研究され、新聞やテレビ等でもよく目にします。

 ただ、魚介類といっても、実際にどのように身体に良いかは、EPA(血栓予防、抗炎症作用、高血圧予防)ですとかDHA(脳の発達促進、痴呆予防、視力低下予防)といった機能成分の紹介があるのみで、それぞれどの魚を食べても同じであるといった感じに受け取ってしまうのではないでしょうか。

 今回は、本草学的栄養学の第七回として、魚介類のそれぞれの効能について中国医学古典である『証類本草』や『本草綱目』の中から抜粋し、それを意訳したものをご紹介します。

カキ―牡蠣

寒熱の性質:温

効能:疲労回復。飲酒過度による身体の火照りと喉の渇きを抑える。肌膚を細やかにし、美容によい。

アワビ―石決明

寒熱の性質:平

効能:眼病に良いとされ、常食すると精を益し、身を軽くする。

ハマグリ―海蛤

寒熱の性質:平

効能:咳。喘息。胸部の不快感を伴った胸痛。インポテンツ。

シジミ―蜆

寒熱の性質:冷

効能:解熱。眼に良い。利尿効果有り。

コイ―鯉魚

寒熱の性質:平

効能:咳。黄疸。止渇。浮腫。

マス―鱒魚

寒熱の性質:温

効能:胃を暖め、身体の内側を調える。多食すると発熱、でき物を生ずる。

スズキ―鱸魚

寒熱の性質:平

効能:五藏を補い、筋骨を益し、腸胃を調える。一説では多食すると肩凝り、でき物を生じ、乳製品と食べ合わせが悪いとされる。

シラウオ―鱠残魚

寒熱の性質:平

効能:吸い物にして食べると胃を健やかにする。

シラス―魚

寒熱の性質:平

効能:身体の内側を調え、気を益す。

ウナギ―鰻鱺魚

寒熱の性質:平

効能:痔によいとされる。

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