コンビニで買った野菜ジュースを飲みながら、ふと、以前読んだ『野菜の学校―おいしさの基本を知る』という本に「トマトとトマトジュースは同じか」ということについて書いてあったのを思い出しました。

トマトとトマトジュース
トマトとトマトジュースの違いとは?

 その概要ですが、まず結論から言うと、栄養素という観点から見た場合、トマトとトマトジュースは同じなわけですが、それでも結果的にはトマト丸かじりとトマトジュースを飲むことは違うようです。
 それでは、一体どこに違いがあるのかというと、トマトとトマトジュースのように、同様の栄養素を体内に取り入れたとしても、栄養状態に差が出るということだそうです。

 栄養とは、消化・吸収・代謝という一連の作用のことを言うようなのですが、例えば、トマトをまるかじりする場合は、トマトの色、匂い、かじる音が脳へ刺激を与え、さらに咀嚼することなどによって、胃が活発に動き、消化吸収が促進されるとあります。

 一方で、トマトジュースが視覚・嗅覚・聴覚などに与える刺激はトマトまるかじりより弱いのは誰でもわかることですね。

 トマトジュースは体内に入るスピードも早く、胃の受け入れ態勢もないままトマトまるかじりと同じ栄養素が入り込んでくるので、それによってトマトまるかじりと同じ栄養状態にはなれないようです。つまり、消化・吸収・代謝に差がでるとのこと。

 この「トマトとトマトジュースは同じか」の一節では、「野菜ジュースの類は全く効果なし!」と激しく批判しているのではなく、野菜そのものを食べるのと完全に同じ効果を期待してはいけないということを指摘していて、多忙な人が野菜不足を補うのにはまあよいのではないかといった感じにしめくくっています。

 サプリメントに関しても同様の事がいえるのではないでしょうか。

 最近ではサプリメントによるビタミン過剰摂取の害や、モノによっては実は全くエビデンスが無いなどといった記事も見かけるようになりました。

 そもそも、世界一長寿な日本人の食生活は、現在各国の注目を浴び、日本食ブームが起こっている国もあるほどです。日本人の場合はわざわざ栄養補助食品の類に頼るのではなく、昔から食べ継がれてきた物をバランスよく食べていきたいですね。


【参考】
書名:野菜の学校―おいしさの基本を知る
著者:野菜ワークショップ
出版:岩波書店―岩波アクティブ新書
ISBN:4007000840