東洋医学的子育て論3:汗で身体を冷やさないように

東洋医学の常識   宮下宗三

汗

汗の処理はこまめに

 こどもは大人よりも汗をかきやすいため、発汗後に適切に処理をしないと、特に夏場はなかなか治らない汗疹(あせも)ができてしまいます。

 東洋医学的には、汗の処理は汗疹(あせも)の予防以外に、身体を冷やさないようにするために重要であると考えられており、今回の東洋医学的子育て論第3回では、もうおなじみの小児科の医学古典『小児衛生総微論方』から、こどもの汗ついての部分をご紹介いたします。

【意訳】

常にこどもの状態を観察べきである。身体に汗をかいたままにさせてはいけない。汗をかくと、風や寒さの影響を受けてしまう。昼夜を問わずこれは慎むべきである。気候や衣服については詳しく知っておきべきである。また、粉を用いて汗を乾きやすくする。

【原文】

凡兒常當看覰消息。無令身體有汗。若汗出則至腠理虚而以受風寒。晝夜寤寐。皆當慎之。須審天氣冷煖。衣服厚薄。及以粉粉之。

【書き下し】

凡そ兒は、常に當に消息を看覰すべし。身體をして汗有ることを無からしむ。若し汗出でれば則ち腠理虚するに至りて以て風寒を受く。晝夜寤寐、皆當に之を慎むべし。須らく天氣の冷煖、衣服の厚薄を審らかにすべし。及び粉を以て之を粉す。

小児衛生総微論方 巻二 慎護論

要点-汗で身体を冷やしすぎないようにする

 今回の要点は、発汗後は身体が冷えやすくなるので、こどもの汗には常に気を配りましょうということです。

 特に現代では、夏場の方が注意が必要になります。なぜなら、汗が自然に蒸発する前に、クーラーで体温や気温を下げてしまい、そのため、汗が体表や衣服に留まりやすく、いつまでも身体を冷やし続けてしまうからです。

 冷やしすぎないために、こどもの衣服が汗で湿っていたらすぐ着替えさせましょう。夏場の睡眠時は、タオルを背中と下着のあいだにはさんでおき、発汗を確認したらそっとタオルだけ抜き取ると、こどもの眠りを妨げることもありません。

 また、夏場に汗で湿った腹巻きをして、余計にお腹を冷やしてしまうというケースもよくありますので、注意が必要です。

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