真夏の気温の急激な変化による不調はお風呂や運動で解消

 真夏の猛暑が続く中、気温が急激に下がったりすると、倦怠感やのぼせ感、頭重、頭痛などの症状を訴える方が増えることがあります。

 東洋医学的にはこういった症状は、上実下虚(じょうじつかきょ)の状態になっているために発症すると考えられています。

 上実下虚とは、気温の急激な低下によって、冷気にさらされやすい下半身が冷え、末梢の循環が悪くなっている状態です。

 そのため、本来身体下部に循環するはずのものがそのまま上にとどこおり、身体上部に負担がかかっているというわけです。

 これによって、倦怠感やのぼせ感、頭重、頭痛などの頭部の症状が出やすくなります。

 下が冷えているために下虚。

 上が過度に充実しているため上実。

 それで上実下虚というわけです。

 症状は上部に出やすいのですが、足の方を温めるようにして、上から下へ循環を誘導していきます。

 そうすることで上部の負担が軽減され、症状が改善されていきます。

 家でできる解消法としては、入浴が最も簡単な方法でしょう。

 また、運動をしても、末梢の循環がよくなります。

 運動をする習慣のある方や、夏でも定期的に入浴をしている方などは、一時的な気温の変化による上実下虚でしたらすぐにリセットできますが、運動不足の方や、夏はシャワーだけで済ませてしまう方は、末梢の冷えがすぐに改善されず、それによって上実下虚の状態が続いてしまいます。

 気温が急激に下がった後は、真夏でも浴槽につかるようにし、身体の上下の循環バランスを調節することが大切ですね。半身浴などもよいでしょう。

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鍼灸師。成鍼堂治療院院長、新日本医師協会鍼灸部会学術部長、日本伝統鍼灸学会評議員。著書に『江戸の快眠法』(晶文社)、『鍼灸師・マッサージ師になるには』(ぺりかん社)がある。古文献にある東洋医学的な養生法を、現代人向けにわかりやすくアレンジしてウェブサイト上で発信している。イラストも手がける。

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