東洋医学的子育て論1:天気の良い日にこどもを外気に触れさせると丈夫になる

東洋医学の常識   宮下宗三
天気の良い日は外気浴を

天気の良い日に外気浴を

 外気浴という言葉は子育て中のお母さんであれば誰でもご存じだと思います。天気の良い日を選んでこどもを抱いて部屋を出て外気に触れさせるということですが、東洋医学的でもこの外気浴は推奨されていて、『小児衛生総微論方』という小児科の医学古典中にも記載されています。

以下がその意訳と原文です。

小児衛生総微論方 巻二 慎護論より

【意訳】

 乳母は天気が良く風の無い日には、こどもを抱いて日中に遊ぶとよい。

 外気に触れさせ日光にあてれば、気血が充実し、皮膚が丈夫になり、寒さに強くなる。

 たとえば部屋にこもって、厚着させてばかりいると、日陰の植物のようになってしまう。日光にも風にもあたらなければ弱く損傷しやすくなるのである。

 こういうわけで『聖濟経』※には「厚着させて暖かくしたり、部屋が密閉されていれば、ともにそれらを減らすべきである。(保護が)いきすぎると皮膚を損傷し血脈を害し、病弱になってしまう」とあるのである。

※『聖濟経』:医学古典名

【原文】

凡乳母若遇天和無風之時。當抱兒在日中嬉戲。使數見風日。則血凝氣剛。肌肉硬密。堪耐風寒。若藏幃帳之内。重衣溫暖。譬如陰地草木。不見風日。則脆軟不任。易為傷損。故聖濟經言。重衣溫厚。幃帳周密。宜與減損。甚則傷皮膚害血脈。是多疾也。

【書き下し(ふりがな)】

凡そ乳母若(も)し天和し無風の時に遇えば、當に兒を抱きて日中に在りて嬉戲すべし。數(しばしば)風日に見(まみ)えしむれば、則ち血凝し氣剛く、肌肉硬密にして、風寒に堪耐す。若し幃帳の内に藏し、衣を重ね溫暖なるは、譬うれば陰地の草木の如し。風日に見(まみ)えざれば、則ち脆軟にして任(た)えず。傷損を為し易し。故に『聖濟經』に言く、重衣溫厚にし、幃帳周密なれば、宜しく與(とも)に減損すべし。甚しければ則ち皮膚を傷(やぶ)り血脈を害す。是れ多疾なり。

 乳母が登場するあたり昔の医学書という感じがしますね。家の中で過保護にしすぎると日陰の植物のように弱くなるというたとえがわかりやすいです。

 東洋医学的な外気浴のポイントですが、天気の悪い日、特に風の強い日にはしないことです。東洋医学では強い風にあたることが体調を崩す原因のひとつと考えられているためです。

風

風の強い日は避けましょう

 丈夫な子に育てるためにも、天気が良く、無風の時にはぜひお子さんと外に出てみてください。最近は助産師さん等の専門家がどれくらいの時期からどれくらいの時間外気浴をさせるとよいかアドバイスをしてくださることもあるので、経験豊かな方々に色々と聞いてみてもよいですね。

この記事をシェアする
関連記事