鍼灸治療でめまいに対処するための4つのポイント

このようなタイプのめまいに対処

 突然のめまいで仕事や家事ができなくなった方、定期的にめまいにおそわれ、またいつ発症するかご不安な方、浮動性のふわふわとしためまいのせいで、駅などの人の多い場所へ出るのがこわいという方。

 めまいは、生活や仕事に支障をきたす大変つらい症状です。

検査で異常のないめまいは原因不明のため対処しづらい

 こんなにもつらい症状が出ているのに、多くの方が検査をしても異常がなく、有効な治療手段もなくてお困りだと思います。

 最近ではめまい専門外来などもありますが、基本的には原因不明のめまいに対しては直接的な治療はあまりないようで、このような時に効果を発揮するのが東洋医学になります。

首と関係するめまいの場合に圧痛の出やすい場所

 その中のひとつに、例えば、肩こりや首のこりからくるめまいがあります。試しにご自分の首を耳たぶの下あたりから首の付け根まで指で押して確認してみてください。こりの強い場合は、指が押し込めなかったり、押すと痛みを生じたりします。頚の異常が関係する場合は、頚性めまいと呼ばれることもあるようです。

 また、それ以外にも、循環障害、自律神経の失調、血圧の異常や貧血によるめまいなどもあり、当院ではそういった方々に対して鍼灸による治療を行っております。

鍼灸は原因不明のめまいに対処可能

 症状としては、回転性の激しいものや、急性のめまい症状が緩和した後に続く浮動性のふわふわするようなめまい、突然体が落ちる感じの前失神などがございますが、当院では様々なタイプのめまいに対処しています。

めまいへの鍼灸治療4つのポイント

 一般的にめまい治療を目的とした鍼灸は、耳や眼の周りへ沢山の鍼をするイメージがあると思います。確かにこういった一般的に行われる耳周辺への鍼のみでも症状が改善する例はあります。

 しかしながら、患部付近の治療のみでは改善しない例もあり、当院ではこれを以下の4つのポイントをふまえた全身治療を行うことで解決しています。

成鍼堂のめまい治療4つのポイント

1.循環をととのえる

 めまいの方に共通する症状として、循環障害が挙げられます。めまいの場合は患部である耳周囲の循環だけでなく、手足などの末梢の循環障害を伴っている場合もあります。末梢の循環が悪いと冷えを自覚したり、自覚的な冷えを感じていない場合でも、他覚的に冷えを認めることがありますが、東洋医学ではこれらの末梢の冷えを伴う諸症状を「厥病」と呼んでいます。この冷えは筋の緊張も引き起こしてしまいます。

めまいの治療には手や足にも鍼灸をして全身をととのえる。

 つまり、めまいの治療には患部の循環障害でなく、全身的な循環障害の一部として患部の血流が悪くなっていることも考慮に入れて行わなくてはなりません。そのため、治療は手足などのめまいとは関係のなさそうな場所にも行われます。

 手足への鍼は、全身の循環を改善するので、めまい以外への症状に効果を挙げることもあり、例えば不眠の傾向のある方が、めまいの治療期間中に眠られるようになることがございます。

2.自律神経の調節-更年期のめまいにも

 めまいの原因のひとつとして自律神経の失調が考えられていますが、鍼灸には自律神経を調節する働きがあります。

 当院では全身的に低刺激な治療をすることが自律神経の働きを調節できると考えており、めまいの患者さんでも全身治療を行っていきます。

 めまいでお困りの方は、めまい以外の症状も同時に起こしていることが多く、自律神経の働きを調節することで全体的な体調も改善されていきます。更年期のめまいにもホルモンや自律神経が関わっていることが多く、全身をととのえることで対処していきます。

3.首や肩こりをやわらげる-頚性めまい

 最近では、「頚性めまい」と告げられて来院される方もいらっしゃいます。

椎骨動脈の圧迫により頚性めまいが引き起こされる

 解剖学的には椎骨動脈という動脈が首の骨にある小さな穴を通り、脳底動脈につながっていきますが、頚椎症などによってこの動脈が圧迫されてしまうとめまいを引き起こします。つまり、頚椎症を改善し、循環をよくすることがめまいを緩和させるために必要になります。

 実は東洋医学でも、首の異常とめまいの関係を古くから考えており、約2000年前に成立したとされている古代の医学書『黄帝内経霊枢』中にも眩暈・目眩(めまい)に関する記載があります。

医学古典中のめまいの記載

古代の医学書にある目眩(めまい)の記載。

 また、頚部の緊張と精神的な緊張が連動していることもあり、逆に頚部の緊張を緩和することで精神的にリラックスできやすくもなります。

 当院が行う鍼灸では、めまい治療として頚部やそれに関係した手足のツボを用いて治療します。

4.内臓をととのえる

 東洋医学では現代で言うところの「貧血」と少し似た概念である「血虚」がめまいの原因であると考えることもあります。

 例えば、胃腸の働きのわるい方は、食べたものを吸収して血にする働きも弱くなり、その結果血虚の状態になると考えられており、内蔵の調子を調える性質のある腹部や背部にあるつぼへ鍼灸を行っていきます。

めまい治療と全身調整

 当院では、以上のように4つのポイントをふまえた全身治療を行っていきます。色々な治療をお試しになった場合でもお気軽にご相談下さい。

※よくお電話で「電気鍼はするのですか?」と、ご質問いただきます。当院では患者さん1人1人の症状や体質に合わせて治療法を変化させていきますので、電気鍼を頚へ刺してそのまま寝かしておくという治療は行っておりません。電気鍼が苦手な方もどうぞご安心ください。

当院で用いる鍼と灸

 当院で用いる鍼とお灸が実際どのようなものであるかをよくお問い合わせいただきます。

 当院では強い刺激によりかえって体がだるくなってしまったり、弱い刺激で全く効いた感じがしないという事を避けるため、患者さんの体質に合わせ、 猫の毛のような細さ(0.12ミリ)の微少な鍼から太めの鍼を使い分けています。また、鍉鍼という刺さない鍼も使用します。

鍼写真

鍼(はり) は猫の毛ほどの細さです。

 お灸も昔のイメージでてんこ盛りの物をご想像される方が多いですが、当院ではゴマ粒程度の大きさのものを用いています。

灸写真

灸(きゅう) お灸は小さければ小さいほど高い技術が要求されます。

 当院ではできるだけ熱くなくかつ効果的なお灸をすえることを目指しています。

追記

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 鍼灸師の宮下です。今年でこの道20年になり、めまい治療は多く手がけてきました。鍼灸は一般的に思われている以上に痛みなどが少なく、日本古来から用いられてきた自然で安全な治療ですので、安心してご来院ください。以下にめまいの治療例も掲載しておりますので、よろしければご覧下さい。

めまいの治療例

成鍼堂治療院 鍼灸師 宮下宗三

参考文献

『症状の起こるメカニズム』(医学書院,2009年)

『黄帝内経霊枢』(日本内経医学会,明刊無名氏本)

『トートラ人体の構造と機能』(丸善,2004年)

院長著書紹介

難解な東洋医学を、やさしい家庭医学に!

快眠法・食事術・ツボ・衣服・運動など、東洋医学的養生法が丸ごとつまった一冊。

『江戸の快眠法 東洋医学で眠れるからだを作る』(晶文社)

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