めまいの原因は様々ですが、検査で特に異常がみられず、自覚症状として肩こりや首のこりがある場合は、肩や首の緊張が取れるとめまいが改善する場合があります。
実際、頚椎症の方の場合、首を動かした際に頚部の椎骨動脈が圧迫され、瞬間的に脳の血液が不足してめまいを生じることもあり、頚性めまいなどとも呼ばれています。
肩こりや首こりは、長時間座って何かに集中していたり、PCなどのデスクワークの多い方に起こりやすく、めまいを発症する多くの方は心当たりがおありでしょう。
このような肩こりめまいでお悩みの方に、以下に仕事中などに簡単に自分でできる、めまい予防のための肩こり解消法をご紹介いたします。
めまい予防のための肩こり解消のツボ
基本はツボ押しになりますが、より効果を出すために呼吸を意識しながら行います。呼吸は自律神経を調整するのに効果的なので、ツボを押している間は以下のような呼吸を心がけてください。
呼吸のしかた
鼻からゆっくり息を吸います。その後、口を軽くすぼめて、息をゆっくり時間をかけて吐いていきます。
簡単なことなのですが、実は息を吐く時には、副交感神経という、血管を拡張させて血流を改善する神経の働きがよくなるのです。
息を吐いている時間が長いと、それだけ副交感神経が優位になりますので、息を吐く方に集中して呼吸をしてください。もちろん、息は苦しくなるまで吐くのではなく、無理のない範囲で行いましょう。
ツボの押し方
ツボは指でグリグリと円状にこねるように押すのではなく、基本は垂直な圧迫刺激と考えてください。
- (1)まず、指をツボの上に置きます。
- (2)置いた指で垂直にツボを圧迫していきます。
- (3)痛気持ちいい感じのする所まで押したら、その指の圧をキープします。
- (4)そのまま、上にご紹介した方法で呼吸を3回し、指の力を抜きます。
肩こりとめまい治療のツボ
外関
手首を反らせるとできるシワの真ん中から指の幅3本分くらい上。
曲池
肘を曲げるとできるシワの端。
腕骨
手の小指側の側面で、手首の骨の少し上。
姿勢をリセット
肩こりや、首こりのひどい方の多くは姿勢の悪さが原因である場合があります。ツボ押し終了後には、意識的に胸を張るような姿勢をしましょう。その際、以下のような感じで呼吸と一緒に行ってみましょう。
- (1)息を吸うと同時に胸を張ります。
- (2)息を吸いきったら3秒から5秒ほど呼吸を止め、姿勢をそのままでキープ。
- (3)ゆっくり息を吐くと同時に胸を張った姿勢をゆるめます。
- (4)3回から5回繰り返します。
効果のでかた
ツボ押しは即効性をもとめてやり過ぎると、かえって体がだるくなってしまったりします。ツボ押し後30分くらいたつとジワジワと効いてきますので、やりすぎないようにしましょう。ツボ押しの間隔は最低3時間くらい間を空けて行うと良いでしょう。
肩こりは仕事に戻るたびに再発すると思いますが、これを3週間程度続けていけば、肩こり体質も多少変化していくと思いますので、根気よくお試し下さい。