肩こり頭痛解消のツボ刺激法

家庭でできるつぼ療法 頭痛・偏頭痛の鍼灸治療関連記事   宮下宗三

緊張型頭痛のセルフケア法

肩や首がこってくると頭痛がするという方は多いと思いますが、この場合の頭痛の多くは一次性頭痛の緊張型頭痛になります。

緊張型頭痛は、筋肉が過度に緊張し、血流が悪くなったり、神経を圧迫したりするために起こると考えられており、長時間のデスクワークをする方に多くみられます。

基本的には疲労がたまらないように、連続して長時間同じ姿勢でいないようにすることが大切ですが、仕事中はなかなかそういうわけにはいきません。

治療院などで頻繁にほぐしてもらえればそれもよいのですが、週末くらいしか時間のない方も多いと思いますので、家でできるお灸や指圧刺激を用いた効率的な肩こり頭痛解消のセルフケア方法をご紹介します。

頭痛には脳や眼や鼻の疾患などが原因のものがありますので、自己判断で市販薬を服用し続けず、必ず検査も受けるようにして下さい。他の疾患が原因のものを二次性頭痛と呼びますが、ここでは器質的な原因のない一次性頭痛を対象とします。

また、この方法は片頭痛ではなく、緊張型頭痛に特に効果的な方法になります。

お灸の場所とやり方

お灸は台座付きタイプのものがドラッグストアなどで市販されています。お灸の種類は熱のソフトなもので十分です。また、熱さを我慢するほど効果が出るわけではないので、熱いときは我慢せずに取り除くようにしましょう。家庭用のソフトなお灸でも稀に大きな火傷になってしまうこともあります。

その他の詳しいやり方や注意事項についてはそれぞれの製造会社の説明書をよくお読み下さい。

手のツボ

手にも方や首を関係するツボがあり、ここにご紹介する曲池と後溪は、僧帽筋、肩甲挙筋、板状筋、胸鎖乳突筋、菱形筋などと関連している経絡上のツボで、効率よく全体的な筋緊張を緩和させることができます。

肩こり頭痛-手のツボ

曲池(きょくち)

肘を曲げるとできるシワの端。お灸をするときは肘を伸ばした状態で行う。

後溪(こうけい)

手を握ると小指側にできるシワの端。お灸をするときは指を伸ばした状態で行う。

首と肩のツボ

首や肩がこると、こっている場所全てにお灸をしたくなりますが、首や肩はたくさんお灸をすると頭がのぼせてしまったり、かえってだるくなってしまうことがあるので、ポイントをしぼって行います。

ここでは特にこりやすい場所で、プロでなくても探しやすいツボをご紹介します。首や肩はひとりでお灸がしづらいので、ご家族の方にご協力していただくとよいでしょう。鏡をみながらするという器用な方も時々いらっしゃいます。

また、首や肩にお灸をする時は、服や髪の毛が焦げないように十分に注意してください。

肩こり頭痛-首肩のツボ

頚百労(けいひゃくろう)

首を下に向けると、首の後ろに骨がいくつか浮き出てくると思いますが、いちばん上の骨から指の幅3本分くらい上の両きわに取ります。お灸をする時は首を軽く下に曲げたまま行うほうが効果的です。

肩井(けんせい)

首を下に向けると出てくるいちばん上の骨と、肩関節のかどの骨の出っぱりを結んだラインの中間点で、方の真上に取ります。

指圧する場所とやり方

肩こり頭痛-指圧のツボ

天柱(てんちゅう)

耳たぶの下と、後ろ髪の生え際中央を結んだラインの中間点に取ります。指圧するときは首を横に傾けた状態になって押すと、こりに効率よく刺激が与えられます。左の天柱を押すときは右に首を傾け、右の天柱を押すときは左に首を傾けるようにします。

肩こり頭痛-ツボの押し方

押し方は、指で徐々に力を入れていき、痛みや気持ちよさを感じ始めるあたりでそのまま圧力を保持し、5秒から10秒ほどしたら力をゆるめます。押す角度によって全く効き方が変わってしまうので、押すと痛みなどを感じる角度を色々と探ってみてください。

左を押す場合は右の目の方に突き抜けて押すような角度をイメージして押し、右を押すときは斜め左前に向けるとよいでしょう。

悪い押し方ですが、指でグリグリとこねるように押すと首をかえって傷めたり、だるさが出てきてしまうことがあるのでやめましょう。

以上の押し方で、左右3回ずつ指圧刺激を与えます。

疲労をためないように習慣化しましょう

緊張型頭痛は疲労によって引き起こされることがほとんどなので、今回ご紹介した方法も疲れてどうしようもなくなってからではなく、すこし首や肩にこりを感じたら行うように習慣化しましょう。運動や普段から無理をしすぎないようにすることもたいせつです。

参考文献

『中国鍼灸穴位通鑑』(青島出版,2004年)