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鍼灸師が考える頭痛や偏頭痛の意外な原因

頭痛は現代病というわけではなく、古来から人を悩ませていた症状です。約2000年前に成書されたといわれている鍼灸関係の医学書にも度々登場しますし、鍼灸師として長年治療に従事している私も、頭痛持ちの方には多く関わってきました。

頭痛の原因や治療法は東洋医学においても様々な説が誕生し、進化していったわけですが、鍼灸師的な視点というか、東洋医学ではどのように考えられているのか、昔の医学文献から探ってみると、予想通りかなり膨大な情報が記載されていました。

今回はそれらを調査した中で、頭痛や偏頭痛の原因として特にわかりやすいものを以下にまとめてみましたので、参考にどうぞ。

手足の冷えが原因の頭痛

東洋医学や鍼灸の専門用語でいうと、「上実下虚」の状態です。体を上部と下部に分類すると、頭は上部になります。「上実」とありますから、頭がのぼせて充血しているような状態です。

現代医学的には、血管の拡張によって偏頭痛がおこるとされているので、それに近い状態ですね。

東洋医学的には、この「上実」を解決すために、身体の下部や手足などの末梢の循環を改善するという方法をとります。末梢の循環が悪いと、行き場を失った血液が頭部に集まり、頭部の血管を拡張させていると考えるので、頭部の血管の負担を軽減するために、例えば鍼灸の場合では足の方へお灸をしたりして、末端を温めるような治療をします。

頭痛で足の冷えを自覚している方は、「上実下虚」の状態になってしまっているので、足を冷やさないように気をつけるようにしましょう。

頚や肩の冷えが原因の頭痛

頚や肩に冷たい風などがあたって冷えることで頭痛がおきることもあります。冷えると当然ながら筋肉が緊張しますので、間接的に頭痛の原因になるわけです。夏場はエアコンの風などに直接あたるのはできるだけ避けましょう。

貧血と頭痛

女性に多いのが、生理周期と関連した頭痛です。月経時に一時的に貧血になる方がいらっしゃると思いますが、東洋医学では貧血に近い概念として血虚という状態があります。この血虚の時にも頭痛になりやすいので注意しましょう。

また、『霊枢』という鍼灸医学の古典には「久しく視(み)ると血を傷(やぶ)る」と記載されていて、PC作業など、眼を長時間使う仕事の方も、血虚になりやすいと考えられています。現代では意外とこのタイプの頭痛が多いかもしれません

胃の不調が原因の場合-吐き気や嘔吐を伴う頭痛

最も意外なのが胃の不調による頭痛。丹渓という約1000年前のこの業界では相当有名なお医者さんの説では、頭痛の原因のひとつとして、「胃中陰冷し、宿食して化せず」とあります。胃が冷えて、食べたものが胃中に停滞している状態と考えられますが、東洋医学的には胃の冷えが頭痛の原因になるということです。

呉茱萸湯という吐き気や嘔吐をともなった頭痛や偏頭痛によく使用される漢方薬も、実は胃の冷えを除くことを目的としたものです。心当たりのある方は、普段から冷たい物などは取り過ぎないように気をつけるとよいでしょう。

記事:鍼灸師 宮下宗三

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