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胃腸を調えるお灸 – 養生訓に学ぶ 001

宮下宗三著者:宮下宗三

 更新日:2024.10.2

貝原益軒『養生訓』の言葉

 消化吸収と関係する胃は、東洋医学では脾胃と呼ばれ、脾胃は五臓の中心と考えられています。貝原益軒の『養生訓』には「養生するにはまず脾胃を調えるのが重要である」と記載され、脾胃を調えるのは、養生で最も大切なことになります。

 脾胃の不調はそのまま体力の低下につながり、様々な病の原因となります。身体が重く疲れやすくなったり、慢性的な不調がある場合は、脾胃を調える養生をしていきましょう。

 では、脾胃はどのようにして調えるとよいでしょうか? 腹八分や、冷たい飲食物を避けるなど、基本の食養生によって脾胃を養うこともできますが、今回は『養生訓』にあるお灸を使った脾胃の調整法をご紹介します。

脾胃を調えるお灸のツボ

 貝原益軒は、脾胃が虚弱な人は、二月と八月にお灸をするとよいとすすめています。この二月と八月は旧暦なので、現代に置き換えると三月や九月頃のことで、ちょうど春と秋の季節の変わり目あたりです。夏や冬の終わり頃に胃腸の調子を崩す方は昔から多かったのかもしれません。

 『養生訓』には、脾胃を調えるツボが沢山挙げられていますが、今回は皆さまがご家庭で応用しやすいように、自分の手の届く範囲のツボを厳選しました。

 台座つきの家庭用のお灸でどうぞお試し下さい。慢性的に胃腸の弱い方は季節の変わり目に関係なく続けましょう。

脾胃の養生の基本

最後に脾胃の養生の基本もまとめておきました。簡単なことですがなかなか難しいですね。

  • よく噛んで食べる
  • 腹八分にする
  • 夕食は少なめに
  • 時々お粥だけの食事にする
  • 冷たい飲食物は控える
  • 果物を食べ過ぎない
  • 甘いものは少しだけ
  • こってりした物はほどほどに
  • 食後に軽めに動く