
今回の古典:本井子承『長命衛生論』(江戸後期)
【原文】弱き人、是(冷気)を防ぐには、腹より足の先までとどく、腰巻をして寝るがよろし。右冷気に中たる事は、たとい身によけい着ても、冷えには中てらるるものなり。身は薄く着ても、腹より腰の間を別に巻けば、冷えに中たる事なし。生まれつき弱き人、老人には、多く有るゆえに是をしるす。
読書記:冷え対策は下半身が最重要
冷えによって体調を崩すことを、昔は「冷えに中る」と言い、江戸時代にも冷え性の人は存在していた。では、江戸時代にはどのような冷え対策がされていたのだろうか?
江戸後期の養生書『長命衛生論』では、冷え対策は上半身より、下半身が重要であるとしてる。
下半身の冷えの場合、特に足先の冷えが気になる人も多いだろう。ただ、実は足先の防寒対策だけでは十分ではない。同時に腰やお尻も冷やさないようにすることが大切だ。
腰やお尻には骨盤内の臓器に効果のあるツボが多く、腰まわりの冷えは婦人科系や泌尿器系、腸の不調と関係する。
同書ではその対策として、風呂敷を合わせたものに綿を詰めた、現代のブランケットのような腰巻が紹介されている。

その使い方としては、膝にかけたり、上半身に羽織るのではなく、腰からお腹に巻きつけるようにするとある。
こうすることで、下半身の保温効果が格段に高まる。ブランケットは腰に巻いて使い、寒い時期を快適に過ごそう。
下半身の冷えにオススメのツボ

三陰交(さんいんこう)
内くるぶしから3寸上。脛の骨の際に取る。
関元(かんげん)
臍から3寸下に取る。
