慢性疲労症候群と鍼灸について

宮下宗三
by宮下宗三

慢性疲労症候群(CFS)とは

慢性疲労症候群(CFS)は、倦怠感や疲労感を伴う日常活動能力の低下を主症状とし、それが半年以上継続するか、繰り返すもので、検査によってこれらの症状を引き起こす他の病が除外されているものをいうようです。

感染症やストレスが引き金となり、神経・内分泌・免疫系の変調をきたしているとも考えられ、熟睡感のない睡眠や、微熱、頭痛、集中力の低下など、様々な症状が疲労感とともに続くとされます。

鍼灸について

現代医学的にはまだ治療法は確立されていませんが、鍼灸においても国内の論文検索で数例出てくるのみで、恐らくまだ多くは扱われていないのが現状でしょう。

慢性的な疲労感を伴う不定愁訴をお持ちの方は、鍼灸院においては日常的に遭遇しますが、医療機関により正式に診断名がつけられているケースは、少なくとも当院ではございません。

一方、海外においては、慢性疲労症候群に対する鍼治療の研究データを分析した論文もございます。その論文によれば、13件の合計1066名の患者に行われた研究を分析したところ、慢性疲労症候群の各指標が改善されたとの結果が出ています。ただ、採用された研究論文の質がまだ十分ではなく、今後より高い研究が望まれている段階です。

このように、まだ鍼灸は確定的によいとはいいきれないものの、効果を見せることもあり、治療法のひとつとして試す価値はあるものだと考えられます。

当院においては、もともと慢性化した不定愁訴への施術を多く行っており、疲労感や倦怠感を伴ったケースもみてきました。慢性疲労症候群に対して、症状の緩和などで何かお役になてることがあるかもしれませんので、治療法をご検討中の方はどうぞ遠慮なくご相談ください。

参考文献

Wang JJ, Song YJ, Wu ZC, Chu XO, Wang XH, Wang XJ, Wei LN, Wang QM. (2009). A meta analysis on randomized controlled trials of acupuncture treatment of chronic fatigue syndrome. Zhen Ci Yan Jiu, 34(6), 421.

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著者:宮下宗三

鍼灸師。成鍼堂治療院院長、新日本医師協会鍼灸部会学術部長、日本伝統鍼灸学会評議員。著書に『江戸の快眠法』(晶文社)、『鍼灸師・マッサージ師になるには』(ぺりかん社)がある。

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